ニュージーランドで駐車しよう – 駐車できる場所と時間

運転していて避けて通れないのがパーキング。慣れていないとどこに止めていいのかもよく分かりません。

知らない国、慣れていない地域、通ったことがない道での駐車場探しは時に困難を極めます。しかも間違ったところに止めてチケットを切られても「知らなかったので」では済まされません。(ニュージーランドだと時々済まされることもなくはないですが…)

今回から、数回にわたってパーキングについて徹底解説します。
まず今回は基礎知識編として、駐車できる場所、出来ない場所、気を付けなくてはいけないことなどを写真とともに説明していきます。

Table of Contents

ニュージーランドの駐車スタイル

都会にはビル型や出入口でコントロールされている大型の駐車場もありますが、ニュージーランドでは圧倒的に路上駐車が多いです。
日本の方の多くが苦手とする縦列駐車や、アングルパーキングと呼ばれる斜めに入っていく駐車場も多く見られます。

制限時間や有料・無料で大別すると、駐車場には以下のような種類があります。

・時間制限なく無料駐車可能(特別な表示なし)
・時間制限付きで無料駐車可能(駐車OKな時間の表示有)
・Pay&Display(精算機での事前支払いと紙の領収書提示)
・Pay-by-Plate(精算機でのプレートナンバーによる事前支払い)
・集合型有料駐車場(上記ビル型など)

(余談ですが、ニュージーランドの免許試験では、縦列駐車やアングルパーキングはやりますが、バック駐車はやりません。スーパーなどの駐車場も車止めがないところも多いので、前から入って止めるのが普通になっているのです)

いつどこに止めたらいいの?

駐車できる場所を見つける!

駐車できる場所を見つけるには、まずは道路に描かれた線を見ましょう。

カーヴ(縁石)に沿って描かれた黄色い破線は「駐車禁止」の場所です。この線が描かれたところに駐車していると罰金を取られます。

町中の多くの道路は白い線で「ここからここまでは駐車可能」とマークがしてありますので、その中に止めるようにしましょう。
また白線マークがあっても、特別な車両しか止めてはいけなかったり、時間制限があったりする場合があります。止めたエリアの標識の内容を必ず確認してくださいね。

また、右のような日本と同じ駐車禁止の標識も見られますが、どちらかというと町中よりは郊外の道路など、駐車禁止ゾーンが長く続く場合に多いようです。

駐車できる時間を確認

時間制限がある場合は、標識に書いてあります。下の標識一覧をご覧ください。

特に注意書きがない場合、または「All Time」とある場合は、曜日・時間を問わず制限が適用されます。
下に「Mon-Sat」「8am-5pm」などのように、曜日や時間が書いてある場合は、その曜日や時間を除いて制限がなくなります。

何をおいても、「迷ったら標識を見に行く!」です。

駐車に関する標識と道のマーク

日頃、運転しているとつい見逃してしまいがちですが、駐車に関する標識はとてもバラエティに富んでいます。
ここにあげたものがすべてではありませんが、ポピュラーなものからちょっと珍しいものまで、知っておいて損はない標識や道路に付けられたマークについて解説していきます。

制限時間をしめしたもの

右の写真を見ていただくと、時間や場所のだいたいのイメージがつかんでいただけるかと思います。

ただし、右下の看板は注意が必要です。

看板から右側エリアは5分駐車OKとありますが、下には「Loading Zone」の文字。ここは人や荷物を降ろすためのエリアなので、運転手が車を降りることは出来ません。(必要な時にすぐ車を動かせることが必要です)

また下は、看板の左側エリアが次回説明する「Pay&Display」という有料駐車エリアであることを示しています。
さらに下には「2 hour maximum」とありますので、お金を払っても最大で2時間までしか止めてはいけません。

止められる車の種類をしめしたもの

プライオリティエリア

身体障碍者の方など、優先駐車の権利を持っている人のための専用エリアです。車いすのマークが付いているので分かりやすいですね。

ここに車を停める時は必ず優先者マークの提示が義務付けられていますので、たとえ車いすに乗った方でも提示を忘れたら違反とみなされます。
同様に、足を骨折しているからなど一時的なものも専用マークがないと認められませんので、気を付けてくださいね。

荷卸し専用エリア(商用車用)

制限時間のところにあるLoading Zoneと同じマークですが、下を見ると「Goods Vehicles Only」と書かれています。

この場合、駐車できるのはスーパーの貨物トラックや郵便局の車など、商用車のみです。一般車は人や荷物を降ろすためだけであっても止めることが出来ません。

だいたいお店の前や裏などに設置されていることが多いです。

タクシースタンド・バスストップ

PSVとはPassenger Vehicle、いわゆるタクシーを表します。道路にはストレートに「TAXI」と書いてあるので、こちらの方が分かりやすいですね。
バスストップの標識は、バスのマークとBus Stopの文字がありますので、こちらは一目瞭然だと思います。

両方とも白地に赤文字ですし、Pに斜線が入っていますので「止めちゃいけないぞ」感が強く、間違えることはあまりないでしょう。

ちなみに、ネルソンのタクシーゾーンでタクシーが待っていることはほとんどありません(必要なら電話で呼びましょう)
バスは時刻表の時間より遅いのが当たり前ですが、早く行っちゃうこともあるので要注意です。

二輪車駐車エリア

二輪車駐車エリアが設置されているのは、たいてい車が止めるには狭い場所であることが多いので、分かりやすいと思います。

標識はモーターバイクのマークですが、多くは一緒にバイク(自転車)が駐車できるエリアも用意されています。
右の写真の標識下にある金属製のラックが、自転車を止めておく場所(ラックにチェーンロックで繋ぐことが多いです)になります。

めずらしい標識たち

あまりお目にかからない標識をいくつか見付けたので、こちらで紹介してみます。

まず上のものは「乗り合い専用駐車場」です。ニュージーランド(の特に田舎)ではカープールといって一台の車に乗り合いで移動をすることが珍しくないのですが、こちらは特に会社の通勤でカープールしてくる人たち専用に用意された駐車場だと思います。
ネルソン中心部だからこその標識だと思います。

また下のものは、「セルフコンテインキャンピングカーのみキャンプ可能」の看板です。セルフコンテインとは大型のキャンピングカーなど、車の中にトイレの施設があるものを指します。
看板を見てお分かりの通り、テントでの宿泊やお酒を飲むこと、また焚火は禁止されています。(キャンピングカーの中での調理は例外的に認められています)

こちらは郊外のキャンプ場では時々見るのですが、都会ではなかなか見られない看板なので紹介してみました。
ネルソンでは、サタデーマーケットが開かれるモンゴメリースクエアでのみ滞在可能です。(このため、マーケットが開かれる金曜夜~土曜日午前中は止められません)

以上、今回はパーキング基礎知識編として、主に駐車できる場所や時間について説明しました。
実際の支払い方法としては、ネルソンでの旧支払い方法 Pay & Display (他都市ではまだこの形式が残っているところがあるかと思います)や、新支払い方法 Pay-by-Plate についての説明を記事としてご紹介しています。

もし駐車に関する質問があったり、駐車に関する面白い標識を見つけたりしましたら、是非ご連絡ください。