日本で免許を取得していない、でもニュージーランドに留学や移住で長く住むのであれば免許が欲しい…。
そのような方はニュージーランドで運転免許を取る選択肢もあります。
ここではニュージーランドのClass 1(普通車)免許取得の仕組みを説明します。
日本よりも時間はかかりますが、日本と違って教習所がない(私のようなプロによる運転指導の仕組みはありますが、学校の施設としてはないのです)国で免許を取る仕組みとしては、理にかなったシステムになっていると思います。
すべての情報は2020年5月現在のものです。最新の情報は NZTAのページ で確認してくださいね。
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ニュージーランドの運転免許(Class 1)の3ステップ
ニュージーランドの運転免許は、3つの段階がありそれぞれ年齢制限と必要保持期間があります。
ラーナーライセンス・リストリクテッドライセンス・フルライセンス です。
日本と大きく違うのは、セオリーテスト(日本でいう学科)を受けるところ「から」始まるということ。
そしてセオリーテストに受かったら、スーパーバイザーと一緒であればすぐ公道に出られるということです。
3ステップと3種類の免許
ラーナーライセンス
申込
合格
ライセンス
合格
ライセンス
合格
ラーナーライセンス申込
ラーナーライセンスの取得が出来るのは、テストを受ける時点で16歳以上 です。
申込と同時にセオリーテストの予約をすることになりますので、先にセオリーテストの勉強をしておいた方が良いでしょう。
申請はNZTA、もしくは 近くのエージェント(AAもしくはVTNZ)で出来ます。
申請に必要なもの
- 申請書(アプリケーションフォーム)*1
- 写真付きの身分証明書 *2
- 申請料金 *3
- 健康診断書 *4
*1 申込用紙は こちら からダウンロードするか、エージェントまたは郵便局などでも入手することが出来ます。
*2 ニュージーランドのパスポートを持っていない場合、自国のパスポートに加えてもうひとつ証明が必要になります。
IRDナンバーやKiwi Access Cardなどですが、詳細は こちら からご確認ください。
*3 申請料金は
事務手数料 $48.20 + セオリーテスト料金 $45.70 = $93.90
です。テストに不合格だった場合は、再度テスト料金のみ支払って再受験となります。
*4 てんかんや糖尿病等の持病がある方など、一部の方に限られます。
詳細は Medical requirements のページでご確認ください。
また、当日視力検査や写真撮影、署名などがあります。
詳細は下記、日本の免許からのコンバートの記事にありますのでご確認ください。
セオリーテスト
学科テストの内容は、ニュージーランドのRoad code(道路交通法)と、基本的な運転技術の内容から出題されます。
コンピュータベースで4択の問題が35問。Class 1の場合は32問以上正解で合格です。
Road Codeは NZTAのサイト でも見られますが、Theory Test と検索すると、いろいろなサイトやアプリが出てくるので、そちらで勉強する方が簡単でしょう。
またAAや本屋では写真のようなRoad code Bookも販売しています。こちらの本にはRoad codeだけでなく、セオリーテストを始めとする各テストの概要や運転技術についても掲載されていますので、是非購入されることをお勧めします。
英語が心配、ルールが分かりづらい…などの場合は、Online Session や Start Driving で直接解説することも出来ますのでご相談くださいね。
ラーナーライセンス(Learner licence)
ラーナーライセンスを持っている間は、以下の条件下であれば公道を運転できます。
- 助手席にスーパーバイザーが同乗していること
- 車の前部・後部に図のような Lプレート を掲示すること
- スーパーバイザー以外の同乗者は、スーパーバイザーが責任をとる場合のみ可
これらを守らなかった場合は、罰金やその場での車のキーの取り上げなどを含めた処罰の可能性があります。
スーパーバイザーとは
すぐに行動に出られるニュージーランドの免許の仕組みに於いて、教官の代わりをする立場の人です。
インストラクター資格を持っていない人がスーパーバイザーをする場合は、以下の条件を満たしていることが必要です。
-
練習する車に対応するニュージーランドの 現在有効な フルライセンスを保持していること
※普通車の場合はClass1が対応する免許となります。 -
上記免許、もしくは対応する国際免許を 合計2年以上 保持していること
※万が一の場合は証明が必要な為、国際免許の期間を合算する人はそちらも携行してください -
車の安全責任者となれる状態であること
※酔っぱらってリミットを越えている場合などはスーパーバイザーとして認められません
リストリクテッドライセンス(Restricted licence)テスト
リストリクテッドライセンステストを受けられるのは、以下の人です。
- 受験の時点で 16歳6ヶ月以上であること
- ラーナーライセンスを 6ヶ月以上 保持していること
ラーナーライセンスと同様、エージェントに申請をしてテストの申し込みをします。
必要なものは料金以外、ラーナーライセンスと同じです。視力検査や写真撮影の必要もありますのでご注意を。
申請料金は
事務手数料 $48.20 + リストリクトライセンステスト料金 $86.60 = $134.80
です。こちらもテストに落ちると再度テスト料金を支払って再受験となります。
リストリクテッドライセンス
リストリクテッドライセンスを持っている間は、以下のような条件下であれば公道を運転できます。
- 単独運転の場合、午前5時から午後10時までの間であること
- 午後10時から午前5時までの間は、助手席にスーパーバイザーが同席していること
-
スーパーバイザーが同乗していない場合は、以下の人たちのみ同乗可能
・兄弟もしくは(結婚/事実婚の)パートナー
・本人または兄弟に財政的に依存している子供
・両親もしくは法的な保護者(ガーディアン)
・社会保障を得ていて、かつ、同居している親戚
・運転者が主要な介護者として面倒を見ている人
また、リストリクテッドライセンステストを受けた時にオートマ車を使用していた場合、一人で運転できるのはオートマ車のみとなります。(スーパーバイザーが同乗している場合はマニュアル車でもOKです)
フルライセンステスト
フルライセンステストを受けられる条件は、年齢 と Advanced driving course と呼ばれるNZTA認可のコースを修了しているかどうかで変わります。以下をご参照ください。
25歳以上の場合
-
Advanced driving courseを修了している場合
・リストリクテッドライセンスを 3ヶ月以上 保持していること -
Advanced driving courseを修了していない場合
・リストリクテッドライセンスを 6ヶ月以上 保持していること
25歳未満の場合
-
Advanced driving courseを修了している場合
・リストリクテッドライセンスを 12ヶ月以上 保持していること -
Advanced driving courseを修了していない場合
・リストリクテッドライセンスを 18ヶ月以上 保持していること
今までの二つと同様、エージェントに申請をしてテストの申し込みをします。
必要なものも同じですが、Advanced driving courseを修了して期間をスキップする人は、必ずその修了証も提出してください。
申請料金は
事務手数料 $49.60 + フルライセンステスト料金 $59.90 = $109.50
です。こちらもテストに落ちると再度テスト料金を支払って再受験となります。
フルライセンス
これで晴れて、ニュージーランドの運転免許証を手に入れることが出来ました。
フルライセンスではオートマ限定はありません。
また軽量の牽引など、日本では運転できないものも運転出来るようになったりします。
有効期間は10年。思う存分、ニュージーランドでの運転を楽しんでください!
運転は何よりも経験です
一般的に、ラーナーライセンスからフルライセンスまでに必要な運転練習の時間は 120時間 とも言われています。
スーパーバイザーの同乗や、リストリクテッドライセンスでの一人での運転も含んでいますが、特にラーナーライセンスでの乗り始めの頃、そして各テストの前は最新の情報としっかりとした技術を持ったインストラクターに教わることをお勧めします。
(フルテストの前は英語話者のインストラクターに教わるのも、場慣れする意味で良いと思います)
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